2010年4月23日金曜日

閉鎖的なプログラム言語「BML」

「BML」という言葉を知っているだろうか?
もし、知っているのならば、放送業界関係者か、コアな会社者かもしれない。

BMLとは、社団法人電波産業会(ARIB)という団体が「標準規格ARIB-STD-B24」として開発・策定した言語である。その開発ベースは、Webページを記述するXHTML及びXMLの技術を取り込み、日本独自に誕生した規格である。

用途としては、日本のデジタル放送(BS,ワンセグ含む)において、データ配信時のページ記述に用いるものであり、特にリモコン操作や音声の制御を中心とする拡張が図られてた。プッシュ配信型サービスに特化した言語である。
(情報の自動更新機能についての規定など)


実にマイナーかつ、国が率先して開発者を育てなかったため、デジタル放送が表立ってくるまで、全然技術者が育たなかった言語である。開発には、各開発会社が販売しているソフトウェアを使用する。インターネットの技術でありながら、とことん組み込みソフトウェアみたいな分野の言語なのだ。

個人で趣味で手をだすような領域ではなく、おそらく触れるにはその業界に入るくらいしかない。


今回、タイトルを閉鎖的としたのは、そういう意味合いをこめている。


HTMLというのは、ほぼ誰でも簡単に導入できる。趣味の延長線から仕事にした人もいるだろうし、プログラミングに興味を持った人もいるだろう。ところが、このBMLというのはどうも閉鎖的な言語としか私には思えない。
具体的な業界数値をしらないので一概に言えないが、デジタル放送のおいて、データ配信コンテンツの開発者は不足するのではないだろうか。ここぞとばかりに、入り込めるチャンスでもあるのに、こんなに閉鎖的だととっかかりにくい。
単純に、何故もっとオープンソースを使わなかったのかと、不思議にも思う。

(BMLに関してはどちらかというとXHTMLライクで、かつJavaScriptの標準規格であるECMAScriptに対応し、スクリプトを埋め込んで動的なコンテンツを記述することもできる。また、今後JAVAにも対応していく見通し。)

なお、私がこれを知るキッカケになったのは、「2011年、メディア再編 地デジでテレビはどう変わるのか
西 正 (著) 」を読んでからだ。



◆参考書籍◆





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