2010年4月25日日曜日

インプットの重要性

 インターネットは、多くの可能性を秘めたコミュニケーションツールだ。
1:nもできるし、1:1もできる。キャッチボールもできるし、一方的な情報発信もできる。

 ブログやCMS、SNSといったITが技術及びマーケティングでうまく組み合わさり、ここ数年普及してきた。しかしながら、私は以前、不思議に感じていることがある。それは、どうも技術やマーケティングは、アウトプットに傾きすぎているのではないかということだ。

 これを強く感じたのは 超実践!ブログ革命―共感が広がるコミュニティ作り (角川oneテーマ21) (新書)
(増田真樹 著)という本を読んでから。


 私が生まれた年齢の都合、本当にインターネットが普及し始めたころについては語りようがないことなのだが、少なくとも、1998~2000年あたりの「昔」なら、私もよく知っている。

 近年、AmebaピグやキミフジといったWebコミュニケーションサービスや、SecondLifeのようなメタバース(仮想現実空間)が普及してきているが、かつては、3Dチャットと呼ばれるサービスが存在した。相次いでサービスが停止しているが、思い出すと非常に懐かしい。

 2010年現在、Webは今も進化し続けている。まるで宇宙が膨張し続けているかのようだ。コンピュータの処理能力は向上し、3Dの描写能力も向上、インターネット回線のインフラは日々高速化し、電子部品は普及とともにデフレーションしている。

 そんな中、98年あたりというのは、Webサイトで日記を公開するというのは、誰でもできることではなかった。ある程度、技術に精通している人でなければ、HTMLを編集したりサーバにアップロードしたりということができなかっのだ。その上、いちいちファイルを開いて編集したり、CGIを設置したりということで、気軽なものではなかった。

 ブログは、その「面倒さ」「難しさ」を一蹴した。誰もが、簡単に情報をアウトプットできるようになったのだ。






 僕が重要だと考えるのは、この先である。アウトプット、つまり発信は簡単にできるようになったのに、どうも受信は簡単にできているように思えない。RSS受信や、ブログ購読といったサービスはどれもあるが、かつてのブックマークがちょこっと進化した程度にしか感じない。その成長力は、ITのアウトプットの成長力に劣る。

 今だって、人は情報を取得するのに、検索窓とページスクロールに依存することが多い。それらを否定するわけではないが、ある一定の情報を、ページを開いた瞬間に取得したい、他の情報は見る必要がない。そういったわがままが、「手軽」という感覚にまで至っていない気がするのである。

 今後は、様々な質の情報がより多く発信されていく。そういった情報をいかに効率よくユーザーの手元にインプットさせるか、そのサービスを開発することが私は肝だと思っている。

 何故ならば、iPhoneや各種スマートフォンのように、素晴らしいハードウェアは手元にあるのだから。

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